| 自分はなぜ、モノを作るのだろう? 漠然と思うこの問いは仕事を始めてから更に加速し続け、今に至ります。 結局の所、「ただ好きだから」、これが理由なのでしょう。 メディア産業を中心に現場で吸収してきた技術と今まで自分の生きた時間で得た経験が、 元々持ち合わせていたDNAに埋め込まれた記憶をなぞるような感覚と共に交わり、 興奮と緊張感が交互に鬩ぎ合い発想を形作ることで生きている実感に触れる。 ある切っ掛けと共に沸き上がるイメージを掴むと、それをすぐに形にしたい衝動にかられ、 言葉にならない思いをどうにか伝えたいと望む。 私がモノを作るのは単純に創作する行為が好きであり、性分だからです。 商業の中ではそれを自ら利用して生活の糧とする事で好きなだけではないことを吸収して知恵を得てきました。 作ることと生きて行く事がイコールで結ばれている自分のスタンスで発想したイメージを形にして行くこと、 それが私の仕事です。時として商業での折り合いは衝突を招きますが、絵を描くことは無意識に、 ありのままを人の心に問いかける言葉を越えた原始的コミュニケーションとして高い可能性を持っています。 それは単純な美かもしれません。 生活の中で感じてきたことをいくらかでも形にしたいという想い、日々沸き上がるイメージを定着させる為に コンピューターをはじめ自分の持ちうる技術と道具、感覚のすべてを使い、想い描いた発想を形にする。 そして生きている時代と己の存在への解答としてこれからも作り続けていくことが、 唯一この世の中に還元出来ることだと考えています。 私をフィルターとして出来たものが、今まで作られたモノであり、私の世界の断片でありパーツです。 それら実験的な破片達をいつの日にか一つに組み上げ形成する行為をこれからの夢として、 現実の中で一つひとつ積み上げる過程を楽しんで行きたいと思います。 そして人の目に見える形として作られたメッセージが刺激として伝わり、誰しもが持ちうる「想い」と交わり 人々の気持ちに何らかの存在と意識として伝われば、もの作りとしてこんな幸せなことはありません。 林 功 |
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